最近は各時計ブランドが積極的に過去のアーカイブを掘りこして、復刻モデルをリリースしているが、このシチズンコレクション レコード レーベル“ツノクロノ”もそうした1本だ。オリジナルのリリースは1973年で、当時はチャレンジタイマーというペットネームでリリースされていた。スーパーコピー時計ツノクロノという名前のとおり、ケース上部から2本のプッシュボタンが飛び出たルックスがインパクト満点で、牛のような見た目から海外では“ブルヘッド”とも呼ばれていた。このブルヘッドタイプのクロノグラフは、セイコーでも70年代の同時期にスピードタイマーがリリースされており、あちらはカラーリングもあって“茶馬”のニックネームで親しまれていたことで有名だ。いずれも高性能国産スポーツモデルとして、当時はかなり人気が高かった。
個人的な話で恐縮だが、筆者は何年か前からツノクロノや茶馬が気になっていて、オークションサイトや中古時計を扱っているショップをたまにチェックしていた。しかし、国産の実用機ということもあって使い込まれた個体が多く、しかもここ最近、70年代の時計相場が全体的に上がっていることもあって、状態の良いツノクロノはなかなか手が出しにくい価格になっている。そんな折にこの復刻リリースがアナウンスされたため、即予約を入れたことは言うまでもない。実際に店頭での売れ行きもかなりいい様子で、タイミング的にも絶妙な復刻だったのではないかと思う。
まず賞賛したいのはこのサイズ感。だいたい復刻モデルというと、サイズが現代的にリファインされて少し大型化されてしまうことが多いのだが、ツノクロノのフォルムにはこのサイズがベストマッチなのだ。オリジナルと同様の38mm径は、現行モデルに慣れた目には小さく感じるかもしれないが、バランス的に美しいこのサイズを死守した点は評価したい。ブレスレットもかなり細身だが、これもオリジナルの雰囲気をしっかりと踏襲している。ケースのポリッシュなどは、特に凝った仕上げがなされているわけでもなく、特筆すべき点はあまりない。ただフォルムの再現度はかなりしっかりと追い込んでいて、ファンが求めるものをきちんと具現化していると思う。
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